建設業許可 大臣許可と知事許可について

(2025.3.27時点の情報に基づいて作成しています)

建設業許可には、大臣許可と知事許可があります。

その他にも、一般と特定の区分がありますが、今回は、大臣許可と知事許可の違いについてお伝えします。

1.大臣許可と知事許可

 建設業の許可は、次に掲げる区分に従い、国土交通大臣または都道府県知事が許可を行います。

[1]二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする場合・・・国土交通大臣

*本店の所在地を所管する地方整備局長等が許可を行います。

[2]一の都道府県の区域内のみに営業所を設けて営業しようとする場合・・・都道府県知事

*営業所の所在地を管轄する都道府県知事が許可を行います。

「営業所」とは、本店または支店もしくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所をいいます。また、これら以外であっても、他の営業所に対して請負契約に関する指導監督を行うなど、建設業に係る営業に実質的に関与する場合も、ここでいう営業所になります。ただし、単に登記上本店とされているだけで、実際には建設業に関する営業を行わない店舗や、建設業とは無関係な支店、営業所等は、ここでいう営業所には該当しません。

 上記のとおり、大臣許可と知事許可の別は、営業所の所在地で区分されるものであり、営業し得る区域または建設工事を施工し得る区域に制限はありません。(→例えば、東京都知事の業者であっても建設工事の施工は全国どこでも行うことが可能です。)

(国土交通省HPより)

申請時の手数料(県、国へ支払う金額)

一般許可の場合を例にすると、

知事許可 9万円

大臣許可 15万円 が、かかります。


■ 建設業法における「営業所」の定義

建設業法上の「営業所」とは、請負契約の締結に関して、継続的に業務を行う事務所のことです。

したがって、単なる登記上の本店や支店ではなく、実際に建設工事の契約や営業活動を行っている拠点であることが必要です。


■ 営業所として認められる要件(主なポイント)

以下の条件を満たすことが必要です。

① 独立した事務所としての実体があること

  • 賃貸契約書などにより、専用の事務所スペースがある。
  • 他社と相乗りしている場合でも、自社の事務スペースが区切られている。
  • 固定電話、FAX、パソコンなど事務所としての体裁が整っている。

② 常勤の「専任技術者」が配置されていること

  • 建設業許可に必要な「専任技術者」が常勤でいること。
  • 営業所ごとに必要です。
  • 単なる名義貸しではなく、日々の工事管理に従事していること。

③ 請負契約に関する実務を行っていること

  • 実際に顧客との契約業務を行っている。
  • 書類のやりとり、見積り、契約締結などの活動が行われている。

④ 継続的な運用がされていること

  • 工事ごとの仮設事務所は「営業所」としては認められない。
  • 一定期間以上にわたって事務機能が継続していることが必要。

⑤令第3条に規定する使用人が常勤していること

  • 支店等の代表者が常勤しており、かつ契約締結等に関する権限を申請者から委任されていること。2つの営業所で1人の人が同時になることは不可です。

  


■ よくある誤解や注意点

  • 工事現場の仮設事務所 → ×営業所ではない
  • 名ばかりの「支店」や「営業担当がいない場所」 → ×営業所と認められない可能性あり
  • 在宅勤務やバーチャルオフィス → 原則×(事務機能と実体が求められる)

専任技術者とは(静岡県建設業の手引き引用より)

建設工事に関する請負契約の適正な締結、履行を確保するためには、建設工事についての専門知識が必要になります。

請負契約に関する見積り、入札、契約締結等の業務の中心は各営業所にあることから、許可を受けて建設業を営もうとするすべての営業所には許可を受けようとする業種ごとに建設業に関する国家資格や実務経験を有する技術者を専任※で配置することが必要です。

※「専任」とは…

その営業所に常勤(テレワークを行う場合を含む。)して専らその職務に従事することをいいます。

従って、雇用契約等により事業主体と継続的な関係を有し、休日その他勤務を要しない日を除き、通常の勤務時間中はその営業所に勤務し、建設工事に関する請負契約の適正な締結及びその履行を確保しなければなりません。

●次のような者は、原則「専任」とは認められません。

・技術者の住所又はテレワークを行う場所の所在地が勤務を要する営業所の所在地から著しく遠距離にあり、常識上通勤不可能である者

・他の営業所において、専任を要する職務を行っている者

・建築事務所を管理する建築士、専任の宅地建物取引士等、他の法令により特定の事務所等において専任を要することとされている者(ただし、建設業において専任を要する営業所が他の法令により専任を要する事務所等と兼ねている場合において、その事務所等において専任を要する者は「専任」として取り扱います。)

・著しく低い報酬・賃金(月額12 万円を目安)で雇用されている者(正当な理由がある場合を除く。) など

営業所を新たに開設する、他県の営業所を県内のみにする・・・など、大臣許可と知事許可の許可区分を変更したい場合は、ぜひ当事務所までご相談ください。
行政書士報酬については、新規取得と同様の金額で承っております。